のんびり自転車ダイエット in札幌 ver.2

yahooブログから引っ越しました

5/17 道東の山中 廃墟探索

今日は、前々から行ってみたかった浦幌炭鉱、尺別炭鉱、
そして以前、通りかかって見過ごした上茶路の駅跡を目指す。

訪問箇所のいくつかは、途中を林道で短絡できそうなのが分かっており、
事前にスマホに地形図をダウンロードしておいた。
といっても太い林道ばかりで、迷うような箇所はなかった。

僕は移動手段がバイクしかないので、まともに廃墟探索できるのは、
雪が消えてから下草が伸び切るまでの、5月のこの時期だけとなる。

急がねば。

朝6時に晩成温泉を出発する。


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霧に覆われた陰鬱な枯れ野原を行く。
昨日ほどは寒くはないからまだマシか。
この日は一日中こんな天気で、晴れ間を拝むことはなかった。

まずは、尺別炭鉱跡へ。

国道38号線から道道361号尺別尺別停車場線に入り、
尺別の集落を横目に、奥にずんずん進んでいく。
(今年春、すでに停車場というか駅は廃止され信号場になった)

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道道の頭上を炭鉱鉄道が走っていたらしく、土台だけが残る。

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ガソリンスタンドらしい建物が残る。
これだけ残ってるのは、やっぱりそこらの建物より頑丈に作ってあるんだね。


平地はここらで途切れ、道は山中へと入り込む。
人の気配はまったく無し!そら平日の朝だもんな。

ここで痛恨のミス!
先程の左側の牧草地に、廃アパートがあったらしい。近いうちに再訪したい。
w近いうちと言っても、コンクリ作りだからあと4~5年は大丈夫だろう…多分…。

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道から尺別川?を挟んだ向こう側に、木造やらコンクリやら、
炭鉱施設の遺構らしいものがちらほら見えてくるんだけど、
川との落差がけっこうあるのと、橋が見当たらず、近づきたくとも渡れない…。
円形の貯水槽のようなものも見えた。

やや上流に対岸(左岸から右岸)へと渡る道があり、そこからまた折り返して来る。
右岸側は足元にコンクリの遺構や残留物がけっこうある。

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ヘッドランプのバッテリーとか。これは大量にあった。逆からHondaと読める…?

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木造の小屋も見えるのだが、川と崖に阻まれて到達できない。
ぐるっと回ってくればいいのかもしれないが…。

熊鈴をかき鳴らし、「森のくまさん」の口笛を吹きながら、
まるで宝探しでもするように初夏の山中を歩き回る…。

上から下までバイク用のフル装備だから、暑い。

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門柱。

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原炭ポケット、下から。

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これは別の原炭ポケット、上から。
分かりづらいが地上3階くらいの高さはあり、落ちれば軽く死ねる。
歩きスマホなどもってのほか。

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レンガ作りの何か。


宝探し完了。
はー、尺別炭鉱堪能したわー。
ほんとはもっと緑の少ない時期がいいんだろうけど、
それだとバイクで凍えちゃうしなぁ…。

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ちょっと尺別駅も見物していく。
駅前通りはご覧の通り、空き家ばかりであった。
右の分岐を進むと駅がある(あった)。


お次は、白糠線、上茶路の駅跡へ。
と言っても国道をたどるのは味気ないので林道で行こう。

音別から、道道241号線を北上し、二股を直進。
ここを左折すると霧里YAMANONAKAカムイミンタラというキャンプ場があり、
直進すると憩いの森キャンプ場がある。にしても、なぜこんな山中に…。

キャンプ場を過ぎて舗装路が砂利道に変わるころ、
何気なくバイクを止めて一息ついていると、
ふっと、道路の左手に古びた看板があるのが目についた。

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大正七年九月?
音別第二尋常小学校付属
上音別特別教授場設置
昭和三年五月
上音別小学校と改称

…とある。

…えぇ?こんなとこに小学校?
周囲はすっかり自然に返っており、痕跡らしいものはいっさい見つからない。


100年のむかし、掘っ建て小屋にランプの暮らしの中、
こんな山奥で子弟に教育を受けさせようとした親たち。

翻って現代…。
宿題がだるいからと不登校になった触れ込みのお子様youtuberと、
それをダシに小遣いを稼ごうとする周囲の大人…。

思ってもしょうがないことだけど、つい対比してしまった。

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ここから先は、里音別林道、道東スーパー林道、白音林道を抜けて上茶路へ。

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あれ…ここ、どっかで見たことあるような…。


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無事に上茶路停車場線へ抜けることができた。
あら、素敵な廃屋。

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主のいなくなった家の脇で、ひっそりと花が咲く。

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道道665号線、上茶路上茶路停車場線。
一昨年かな?別当賀のフットパスを訪れるときにここを通りかかり、
廃校跡に目が留まりバイクを停め、ついでにこの看板も目にした。
そのときもいちおう道の奥まで行ったんだけど、発見できなかったものがある。

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それは…上茶路駅のホーム。
なんか物好きな人たちには人気のスポットらしいね。分かるわ…。

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誰も通らない、忘れ去られた道のどん詰まりに、
ひっそりと佇む線路とホーム…。分かる、分かるよ。

ホームにしばし腰掛けて、物思いにふけった。
今晩は晩成温泉で何を注文しようかな、とか。


…で、観光名所?を二箇所回っただけで、時刻は12時半。
この頃、時間が経つのが異様に速いように感じるんだけど…。

さて、本日最後は浦幌炭鉱を目指そう。
焼酎で有名な鍛高を抜け、パシクルの寂れたドライブインを横目に、
先程通った音別、尺別、そして直別の集落の奥から、
地図の上では浦幌炭鉱に抜けられるように見える。

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ダメでした。道が落ちてた。カーブの先は倒木で、人の入った形跡がないもん。

大人しく、ぐるっと国道を回って浦幌の市街地経由で目指すとするよ。
こちらも道道をずんずん進むだけなので迷うことはありません。

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道道500号をずんずんずんずん進むと、いきなり現れる廃アパート。
思わず声が出た。

んで、こんなところにも観光キツネがいるのね。
さすがに足元にすり寄ってくるまで人に慣れてはいないんだけど、
少し距離を取って、こっちの様子を伺ってるのね。
野生のキツネなら威嚇してきたり、もっと遠くに行くもんなぁ、多分。
皮膚と体毛はどす黒く変色しており明らかに皮膚病。
「お前は観光キツネか、こら!!」って石を投げて威嚇しても効果なし。

…この二日間、馬とキツネとしかまともに会話してないような…。

まぁいいか。

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堪能しました。

浦幌町もやる気があるようで、炭鉱町のあちこちに、
当時の写真とともに看板が掲示してある。

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しかし…川の向こうに小学校があったと言われても、
それを示す痕跡は、もうない。

かろうじて病院の門柱や土台などが往時を偲ばせるだけだった。


今回のツーリングの目的としていた三箇所を周り、
多少の取りこぼしはあったものの、すっかりご満悦なのだった。

時刻はもう午後5時近かったので、さっさと宿に戻った。


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んで、翌日、帰る日になって快晴っていうね!
雪を頂いた日高山脈を見ながらの日勝峠は格別だったよ!
くっっっそ!!